(日本と欧州の育成年代サッカーの違いを中心に)
1. 日本の育成年代サッカーの特徴
- 多くの大会がトーナメント形式(一発勝負)で行われるため、
「負けないことを最優先」する傾向が強い。 - ロングボール戦術(大柄なFWに向けて蹴る)が勝ちやすく、
それを多用するチームが多い。 - 結果として「勝利至上主義」というよりも、
「敗戦回避主義(リスクを避けるサッカー)」になっている。 - その戦い方では、特定の選手(蹴る・受ける役)だけが目立ち、
他の選手の技術や創造性が伸びにくいという弊害がある。
2. ヨーロッパ(特にスペイン・オランダ)の特徴
- 多くがリーグ戦形式(年間30試合など)で行われ、
1試合の勝敗への依存度が低い → リスクを取った戦い方をしやすい。 - ロングボール自体は否定されないが、
「意図を持って使う」かどうかが重視される。 - 単に“怖いから蹴る”というサッカーは対策されて通用しなくなる。
- 特に試合時間が長いため(例:小学生でも30分ハーフ)、
無秩序に蹴って走る戦い方は持久的に成立しにくい。
3. 大会フォーマットがプレースタイルを決定づける
- 日本のトーナメント形式(短時間・1発勝負)では、
守備的・ロングボール戦術が「効率的」とされがち。 - 一方でヨーロッパはリーグ戦中心+長時間試合のため、
蹴るだけの戦術は通用しにくく、戦術的工夫が求められる。
4. 欧州の育成年代でのルール改革(例:オランダ)
- U-10以下は6人制、オフサイドなし、スローインなし(キックイン・ドリブルイン)など、
ストリートサッカー的な形式にして、子どもが多くボールに触れるよう工夫。 - 特定の子だけがボールを触る状況を減らし、
1人1人に責任と技術習得の機会を与える。
5. 日本チームが国際大会で勝てる理由と限界
- 試合時間が短い(例:25分ハーフ×1日3試合)大会では、
体力面で日本チームが最後まで走れて勝つことがある。 - しかしフルタイム(90分)になると通用するとは限らず、
これは「レギュレーションによる一時的な優位」に過ぎない。
まとめ
- 日本の育成年代サッカーは大会形式の影響で、守備的・単調な戦い方が主流になりやすい。
- ヨーロッパはリーグ戦と長時間試合を背景に、戦術的・意図的なプレーが発展しやすい。
- フォーマットを変えない限り、日本で“創造的な選手”が育ちにくい構造がある。
整理するとこんな感じだが、オリジナルの考えがある。
試合に勝ち、選手が育ち、幅のある育成!!
育たない理由は現場にしかない。
勝てない理由は監督、コーチにしかない。

